はじめに
2023年、北海道で発生した給付金の誤送金事件は、行政の資金管理に関する重大な問題を浮き彫りにしました。本記事では、この事故の経緯、影響、そして今後の対策について考察します。
本記事では調べれる範囲で、発生した要因や(もし情報が無ければ推測)、今回の内容について、僕が個人的に疑問に思った点をピックアップし、深堀出来ればと思ってます。
給付した理由
北海道における低所得世帯への臨時特別給付金は、物価高騰による負担増を踏まえ、低所得世帯の生活安定を図るために実施されました。
給付の対象となるのは、住民税が「均等割のみ課税」の方と「非課税」の方で構成される世帯です。住民税の均等割は、前年の所得金額に関係なく、一定の所得がある方全員に均等に負担される定額の税です。
ちょっと均等割のみ課税の詳細も記載しようと思ったんですけど、結構長くなるので、所得が少ない世帯って認識で大丈夫です。
事件の経緯
北海道では、低所得世帯向けに特別給付金を支給する計画が実施されていました。しかし、システムの不具合により、合計123世帯に対して計4156万8000円が誤って過大送金されました。中には1世帯に対して最大460万円が送金されたケースも存在しました。
誤送金の原因
- 誤送金は、委託業者が使用していた決済サービス会社のシステムエラーによるものでした。
- このシステムエラーにより、123世帯に計4156万8000円が誤って振り込まれました。
- その中には、1世帯に対して最大460万円が振り込まれた事例も含まれています。
X(旧:Twitter)で結構辛辣なコメントばっかりだったため、行政側に明らかな過失があるのかな?と思ってたんですけど、これはちょっとなぁ・・・と思います。
行政側の責任について
北海道の給付金誤送金事件において、行政側の責任について考える必要があります。この事件は、外部委託業者が利用していた決済サービス会社のシステムエラーによって発生しました。しかし、行政による適切な監督やシステムのチェック体制が十分であれば、このような誤送金は防げた可能性があります。
行政の責任の観点
- システム管理と監督の不足: 行政は委託業者やその使用するシステムに対する適切な管理と監督責任を持っています。このケースでは、その管理体制に問題があった可能性が指摘されています。
- チェック体制の強化の必要性: システムのエラーを未然に防ぐためのチェック体制が不十分だったと考えられます。システムの導入前や運用中の定期的なレビューとテストが必要です。
- 対応と透明性: 誤送金が発生した後の迅速かつ透明な対応も行政の責任です。返金要請や情報の公開など、関係者への適切な対応が求められます。
対策と今後の方向性
- システムの見直しと改善: 誤送金を防ぐためのシステムの見直しや改善が必要です。
- 厳格なチェック体制の確立: システム導入前のテストや定期的な監査を行うことで、エラーを未然に防ぐ体制を確立することが重要です。
- 透明なコミュニケーション: 住民や関係者に対して、透明かつ迅速な情報提供とコミュニケーションを行うことが重要です。
僕は正直な話、働いていた経験からいくと、同じ立場だったら防ぐのは難しいなぁって思います。(情報が少ないので、あくまで推測の話しをしていますよ!)
ちょっとした小話
僕は請負契約で、契約先に常駐するような仕事を長年しておりました。やはり導入したシステムについて、逐一契約先(お客様ですね)に説明するんですけど、しっかりと全てを網羅されているお客様は滅多にいなかった印象です。
外注した企業が導入しているシステムで誤送金が発生したって言われても、そもそもシステム自体良く分かってないよ~、みたいな感じなんじゃないかなぁって思ってます。
僕は外注される側だったんで、今回のケースですと、誤送金を発生してしまった側で、その原因だったり、再発防止策だったりを策定する側の人間ですね。今回の事件については、詳細が出ないと何が悪かったのか?等は今のところ判断できませんね。(多分、外注された企業がミスをしたんじゃないかなぁって邪推してます・・・。)
回収努力
この誤送金に対し、北海道は迅速に対応を開始しました。123世帯中96世帯が返金に同意するも、27世帯との連絡が取れず、全額の回収には至っていない状況です。
誤送金による返金義務はない?
誤って振り込まれたお金を返還しない場合、いくつかの法的な問題が生じる可能性があります。
- 不当利得の返還義務: 法律上、誤振込で受け取ったお金は不当利得と見なされ、受け取った人は返還義務を負います。つまり、過剰に振り込まれたお金の返還を拒否することは法的に許されないということになります。
- 刑事責任の可能性: 誤振込を知りながら預金の払い戻し等を受けた場合、詐欺罪、窃盗罪、または電子計算機使用詐欺罪が成立する可能性があります。これらの罪には懲役刑や罰金刑が科される可能性があります。
- 時効に関する規定: 誤振込されたお金には返金する義務がありますが、法律には時効という制度もあります。民事上の返金義務の時効期間は5年で、この期間が経過すると返金義務は消滅します。刑事責任の場合、時効期間は7年です。
- 分割払いの可能性: 返金が一括で難しい場合、分割払いの形での返金が認められる可能性もあります。これは当事者間の話し合いで決定されます。
あたりまえの話しですけど、素直に返した方が無難ですね。今回の同意を得られていない世帯は、誤送金額が多く、使用してしまったケースなんかもあるかもしれませんね・・・。
以前誤送金された田口翔氏がXにて・・・
盛岡市も最近やってます
結論
北海道の給付金誤送金事件は、行政の資金配布プロセスにおけるリスク管理とシステムの信頼性の重要性を浮き彫りにしました。また、この事件は、誤った振込みを受け取った場合の個人の法的責任についても重要な洞察を提供しています。最終的には、行政の透明性と効率性を高めるための教訓となります。
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