はじめに
岩手県の農協に関する不祥事の一例として、JA岩手ふるさとの子会社であるJA岩手ふるさと協同サービスに勤務していた40代の元男性社員が、2015年4月から2023年6月までの期間に合計で5000万円を超える金額を不正に引き出していた事例があります。
この元社員は自殺しており、その後に「使い込みをした。申し訳ない」という内容の遺書が見つかっています。JA岩手ふるさとはこの事態を受けて、再発防止の取り組みと事実の究明を進めています。
事件の概要としては、これだけになるんですけど、ここからは深掘りしていきたいと思います。そもそも農協という機関がどういった状況なのか、過去の不祥事の事例etcを交えていきます。
農協の経営状況
岩手県の農協の経営状況に関する情報を調査しました。ダイヤモンド・オンラインによると、2021年と2023年の「JA赤字危険度ランキング」において、岩手県の農協は厳しい状況に直面しています。
2021年のランキングでは、対象となった7つの農協(JAいわて花巻、JA新いわて、JAいわて平泉、JA岩手ふるさと、JAいわて中央、JAおおふなと、JA江刺)のうち、最下位の農協は約9億円の赤字が予想されていました。
さらに、2023年のランキングでは、岩手県の7つの農協(JAいわて花巻、JAいわて中央、JAいわて平泉、JAおおふなと、JA岩手ふるさと、JA江刺、JA新いわて)のうち、6つが赤字に陥ると予想されています。
この経済状況は、特に金融事業に依存している農協にとって厳しいもので、経営再建が困難になっているケースも見受けられます。一方で、本業である農業事業に焦点を当てている農協は比較的良好な経営をしていることが示されています。
岩手県のJAにおける過去あった不祥事
JAいわて中央の道路交通法違反
職員が道路交通法違反を犯しました。この事例は、農協における従業員の行動規範と公共の安全に対する責任を問い直すものです。組織としての説明責任と再発防止策の強化が求められました。
JA花巻遠野支店の550万円横領事件
男性職員が顧客の定期貯金から約550万円を横領しました。この事件は、農協の財務管理体制の甘さと、顧客の信頼を失墜させる重大な問題を露呈しました。信頼回復に向けた取り組みが必要とされています。
JA新いわての881万円着服と放火未遂事件
元職員が約881万円を着服し、さらに放火未遂の事件が発生しました。このケースは、内部統制の欠如と従業員の倫理意識の問題を浮き彫りにし、組織内のセキュリティと倫理規範の徹底が求められています。
これらの事件は、農協における組織運営の課題を示しており、経営体制の見直しや内部管理の強化が重要視されています。
平均年収について
着服があった事件は上記から何件かあるみたいですが、そもそもとしてベースの年収が低いんじゃないかと思って調べました。
岩手中央農業協同組合の平均年収は約275万円です。この情報は、社員や元社員による口コミと統計データに基づいています。また、日本全国の農業協同組合の平均年収は約252万円です。これは、農業協同組合の月平均給与を基に計算されたものです。
今回の不祥事を起こした職員の人は40歳と聞きます。仮にこの年収に近い値だとしたら、お金が必要になってしまう機会があるのも頷けると思いました・・・。
社会保険の有無について
これについては、調べてみたんですけど、一般的には社会保険に加入されているとのことで、おそらく協会けんぽにあたるんじゃないかなぁと思います。
ちょっと藤巻も怪しいので、もしよかったらけんぽれんHPにて検索してみてください。
ちなみに👇協会けんぽの説明ですね
協会けんぽ(健康保険組合)は、日本での健康保険の一形態です。この制度は、特定の業界や大規模な企業グループで働く人々のための健康保険を提供します。農協で働く正社員の場合、通常、社会保険に加入しており、これには健康保険も含まれます。
ちょっと協会けんぽのメリット・デメリットも調べたんですけど、いまいち区分けしている理由とかがまとめれなかったため、ここでは割愛させてください。私自身が理解が浅いものを発信するのはちょっと・・・。保険料率や対応しているサービス等が若干違うんでしょうけど、理解出来たら発信させてください。
協同サービスについて
協同サービスとは、農業協同組合(農協)などの協同組合が提供するサービスのことを指します。これらのサービスは、協同組合のメンバーである農家や地域コミュニティの利益を目的としています。
以下は、一般的な協同サービスの種類とその特徴です。
- 農産物の販売と加工: 農協はメンバーの農産物を集め、それを市場に出荷することで販売を支援します。また、加工施設を提供して製品の価値を高めることもあります。
- 購入サービス: 農業に必要な肥料、種子、農薬、農機具などを協同で購入し、メンバーに提供します。これにより、コスト削減や購入の効率化が図られます。
- 金融サービス: 農協は貯金、融資、保険などの金融サービスを提供し、メンバーの経済活動を支援します。
- 共済サービス: 農作物の被害や農業関連の事故に対する共済(保険の一種)を提供し、リスクを軽減します。
- 教育と指導: 農業技術の向上や新しい農業方法の普及を目的とした教育プログラムや指導を行います。
- 地域社会への貢献: 地域イベントの支援や地域開発プロジェクトに参加することで、地域社会の活性化に貢献します。
協同サービスの目的は、メンバーの経済的・社会的福祉の向上と地域コミュニティの発展にあります。
僕自身がいまいち協同サービス元職員っていうワードを聞いた時、言ってることは分かるけど、実際どんな意味合いなのか?と疑問に思ったため、少し調べました。当たり前のことだろって思った方は流してくださいね・・・。
JA岩手ふるさとの協同サービス
詳細は公式ページに協同サービス一覧ページがあったので、詳しく知りたい人はこちらから確認してみてください。
まとめ
今回の事件については、何に使用したのかさえ判明すれば、もっと憶測が出来るのですが、個人的な意見としては、あまり変なことには使っていないんじゃないか?とも思ってます。額が額なので、ギャンブルだったり、それらに関連した借金かもしれませんが、最終的に自殺までしてしまうのは、相当追い込まれていたんだと思います。
また農協の平均年収も少なからず関係しているはずです。しかし、どんな理由があろうとも、不当に金銭を得る行為は許されません。
お金は大切ですし、必要なものですが、命と引き換えにできるものじゃないですよね?(カイジでは金は命よりも重いとか言われてましたけど・・・)
ちなみに借金があり、どうしようもない状況にある場合、相談できる場所やサービスはいくつか存在するみたいです。以下は、日本で利用可能な主な相談先です:
- 法律相談センター: 弁護士や司法書士による法律相談が可能です。借金問題や自己破産に関するアドバイスを受けることができます。
- 消費者生活センター: 消費者問題全般についての相談が可能です。借金問題に関するアドバイスや情報提供を行っています。
- 市町村の相談窓口: 地方自治体には、住民のための相談窓口が設置されていることが多いです。借金問題や生活困窮者の支援について相談できます。
- NPO法人や支援団体: 借金問題や生活困窮者を支援する非営利組織も存在します。個別の相談やサポートを受けることができます。
- 金融機関の相談窓口: 借金を抱えている金融機関に直接相談することも一つの方法です。返済計画の見直しや条件変更について話し合うことができます。
どうしようもなくなったら、然るべき機関に相談して、解決策を見出していくしかないと思います。
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