伊藤忠商事はなぜビッグモーターを買収しようとしているのか?狙いは?

目次

はじめに

伊藤忠商事によるビッグモーター買収の話題は、その驚きの発表とその背後にある狙いによって、業界内外で大きな注目を集めています。

ビッグモーターは、保険金の不正請求問題により経営が厳しくなり、自主再建が困難な状況に陥っていました。このような中、大手商社である伊藤忠商事がビッグモーターの買収を検討することを発表しました。

伊藤忠商事としては、ビッグモーターの中古車販売などの事業を引き継ぐ新会社を設立し、その新会社を買収する計画を進めています。

一方、ビッグモーターの残りの一部の事業や負債は創業家側が保有する存続会社に残る予定です。

この戦略的な動きの背後には、伊藤忠商事のビジネス拡大と市場における影響力の強化という明確な狙いがあります。

伊藤忠商事はビッグモーターの資産や事業の価値を詳細に査定し、来年春までに買収の最終決定を行う方針です。この買収が実現すれば、伊藤忠商事は自動車整備や中古車販売の分野での事業拡大を図ることができ、ビッグモーターは経営再建の道を歩むことができるでしょう​​​​​​。

藤巻

保険金の不正請求問題については別記事でまとめようとおもってます。アイキャッチ画像でも岡藤会長が急いでやるとおっしゃっているように早め早めで対応が進みそうですね。

【2/22追記】伊藤忠商事がビッグモーターの再建を支援する方針を固めた

ビッグモーターの再建を支援する方針を決定

伊藤忠商事は、自動車保険金の不正請求問題を起こしたビッグモーターの再建を支援する方針を決定しました。この支援には、子会社の伊藤忠エネクスや企業再生ファンドのジェイ・ウィル・パートナーズ(JWP)が連携し、新会社を設立する予定です。伊藤忠は、事業譲渡に関わる資金として最大200億円を投じることを検討しています。

3月中の正式契約を目指す

昨年11月には、伊藤忠など3社がビッグモーターとの独占交渉権を獲得し、再建支援に向けた資産査定を進めていました。3社は3月中の正式契約を目指し、ビッグモーター側との詰めの交渉を行っており、4月には新たな体制の発足を計画しています。

ビッグモーターを二分する予定?

関係者によると、伊藤忠などはビッグモーターを二つの会社に分ける方向で検討しています。一つは中古車販売事業を運営する新会社を設立し、従業員などを引き継ぎますが、創業家は関与させない方針です。もう一つの会社はビッグモーターが持つ不動産などを引き継ぎ、不正請求問題の対応を行います。

目的はビッグモーターの顧客基盤と販売網

伊藤忠グループは、自動車販売やレンタカー事業などを幅広く手がけており、中古車市場で大きなシェアを持つビッグモーターの販売網や顧客基盤を活用して、グループの収益拡大につなげる計画です。

ビッグモーターでは、従業員が故意に車を傷つけ、損害保険会社に修理代金を水増し請求する不正が横行していました。この問題により、金融庁や国土交通省から行政処分を受け、業績も急激に悪化していました。

【追記3/7】伊藤忠商事が買収を決定

伊藤忠商事が、企業再生ファンドなどと合同でビッグモーターを買収するための契約を結んだと発表しました。

ビッグモーターは、伊藤忠エネクスと企業再生ファンドのジェイ・ウィル・パートナーズとの連合により、経営支援を受けて資産査定などが行われていました。

伊藤忠は、事業再建が可能であると判断し、事業再建に向けた契約を締結しました。ビッグモーターは中古車事業を主要事業とする新会社に分割され、創業家は新会社の経営に関与しない方針です。

また、社名の変更も検討されています。ビッグモーターは、お客様や関係者に深くお詫びを表し、信頼回復に向けて努力するとコメントしています。新会社の発足は、条件が整えば4月後半を予定しています。

参考…Yahooニュース

ビッグモーター経営再建の具体的な戦略

責任のイメージ

伊藤忠商事は、ビッグモーターの経営再建の一環として、会社を2つに分割する計画を検討しています。この計画では、中古車の販売や整備などの大半の事業を引き継ぐ新会社を設立し、その新会社を買収することを検討しています。

一方で、分割後のもう一方の会社は、創業家側が株式を保有し、一部の事業や負債を残す方向で進める予定です。この計画により、伊藤忠商事はビッグモーターの全国の店舗網を活用し、事業の強化を目指しています​​。

ビッグモーターは保険金不正請求問題で経営が厳しくなっており、伊藤忠商事はビッグモーターの現状の経営状況を吟味するためにデューデリジェンス(資産査定)を行っています。

この査定では、ビッグモーターの資産や事業の価値を調査し、創業家との間で事業の引き継ぎ方法についての駆け引きが行われる見込みです。伊藤忠商事としては、創業家の影響力を排除し、経営陣を総入れ替えすることで、ビッグモーターの信用を回復し、黒字体質に戻る可能性を高めることを目指していると考えられます​​。

伊藤忠商事のこの買収と経営再建の計画は、ビッグモーターの経営の立て直しと市場での信用回復を目指すもので、中古車市場におけるビッグモーターの地位を再構築することが最終的な目標とされています。

参考…NHKニュース

買収における伊藤忠商事における財務面での課題

finance

ビッグモーターは保険金不正請求問題で経営が厳しくなっており、自主再建は困難な状況にあります。伊藤忠商事は、ビッグモーターとの間で独占的に交渉を行う基本合意を結び、ビッグモーターの事業買収に必要な資産査定を進めています。この査定には、ビッグモーターの資産や事業の価値を詳しく分析するプロセスが含まれています。

伊藤忠商事がビッグモーターの買収を行う場合、ビッグモーターの現在の財務状況と将来の事業運営に関するリスクを吟味する必要があります。伊藤忠は、ビッグモーターの事業によって買収による相乗効果の可能性を見込んでいるとされています。

伊藤忠商事は、ビッグモーターの経営状況を詳細に分析し、2024年春までに事業買収を行うかどうかの最終決定を行う方針です​​​​​​。

藤巻

Yahooニュースでは、前向きに検討してる旨をおっしゃってましたね。

なぜ?伊藤忠商事が火中の栗を拾う理由

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伊藤忠商事がビッグモーターの買収を検討する理由は、ビッグモーターの経営難とそれに関わる様々な事情に起因しています。ビッグモーターは保険金の不正請求問題で経営が厳しくなり、国土交通省によって34の事業所が事業停止とされ、さらに金融庁は同社の保険代理店登録を取り消す方針を示しています。

このような状況で、伊藤忠商事は「火中の栗を拾う」決断をしました。これは、ビッグモーターの再建可能性を検証するために、デューデリジェンス(資産査定)を行うというものです。伊藤忠商事は、ビッグモーターの事業買収を検討するにあたり、厳格な査定の結果、案件を見送る可能性も十分あるとしています。つまり、伊藤忠商事はビッグモーターの事業価値を冷静に評価し、買収が適切かどうかを検討しているのです。

デューデリジェンス(Due Diligence)とは、投資を行うにあたって、投資対象となる企業や投資先の価値やリスクなどを調査することを指します。

また、伊藤忠商事には自動車関連事業において豊富な経験と実績があり、自動車整備や中古車販売、保険やローンの販売など、自動車ビジネスとの関連が深いことも、この決断に影響を与えていると考えられます。ビッグモーターの事業買収により、伊藤忠商事は相乗効果を生み出し、自動車ビジネスをさらに強化する可能性があります。

この買収検討は市場にも好意的に受け入れられ、伊藤忠商事の株価は上昇しています。市場は、伊藤忠商事がビッグモーターの事業買収を検討することをポジティブに評価しているようです​​​​。

参考…gooニュース

岡藤会長、ビッグモーターの社名変更を検討中

ビッグモーターの買収を検討している伊藤忠商事の岡藤会長は、ビッグモーターの事業を買収し新しい会社に移行する場合、ビッグモーターの社名を変更する方針を明らかにしました。

岡藤会長によると、社名変更の主な理由は、ブランディングの観点、企業文化や社員の気持ちを一新する必要があるためです。また、新しい運営体制になっても最初から黒字を出すのは難しいとの認識を示し、最終的に採算を取れるようにして自動車産業の一翼を担えるようにしたいとの思いを語りました​​​

参考…Yahooニュース

中古車市場および競合他社への影響

  1. 市場シェアの変化: 伊藤忠商事の強力な資本と運営効率がビッグモーターに適用されることで、市場内のシェアが変動する可能性があります。
  2. 競争の激化: 伊藤忠商事の参入により、他の中古車販売企業との間で競争が激化する可能性があります。
  3. 価格戦略の変更: 伊藤忠商事の資源とネットワークを活用することで、価格戦略が変更され、市場全体の価格構造に影響を及ぼす可能性があります。
  4. サービス品質の向上: 伊藤忠商事が持つ経営ノウハウが適用されることで、サービスの質が向上し、顧客満足度が高まる可能性があります。
  5. 業界再編のきっかけ: 大手企業によるこのような買収は、業界全体の再編や統合の動きを加速させる可能性があります。
藤巻

もし買収の一連の流れが上手くいけば、市場はガラッと変わりそうですね・・・。中古車業界への影響もかなり出ると思います。また伊藤忠商事の評価も上がるとおもいますね。

まとめ

伊藤忠商事によるビッグモーターの買収は、市場シェアの変化、競争の激化、価格戦略の変更、サービス品質の向上、業界再編など、中古車市場および競合他社に複数の影響を与える可能性があります。

伊藤忠商事の強力な資本と経営ノウハウがビッグモーターの事業に活用されれば、市場全体のダイナミクスに大きな変化をもたらすことが予想されます。ただし、これらの影響はあくまで推測であり、買収の詳細が明らかになるにつれて、市場や業界の反応は変化する可能性があります。

藤巻

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