はじめに
令和6年に発生した能登半島地震に関連して、非常に悲惨な事故が起こりました。
地震の揺れでヤカンからお湯がこぼれ、5歳の子どもがやけどを負いました。
家族は救急車を呼びましたが、やけどでの対応は難しいと断られ、何度かの試みの後にようやく救急車を確保することができました。
しかし、初診で入院を断られ、後に41度の高熱で容態が悪化しました。再度病院を訪れるも、発熱者のため入室不可とされ、待機中に症状は更に重くなり、最終的には悲しい結末を迎えました。
この事故は、災害時の医療体制の問題点を浮き彫りにし、病院側の責任範囲についての議論を呼んでいます。
災害時の医療体制はどのように整備されているのか?
災害時の医療体制の整備には、緊急医療の対応計画、救急車の迅速な手配、災害医療支援チーム(DMAT)の配置、医療施設のバックアップシステム、トリアージプロトコルの確立などが含まれます。
これらは、患者を迅速かつ効果的に治療し、災害の影響を最小限に抑えるために不可欠です。災害発生時には、これらのシステムとプロトコルが試され、地域コミュニティの安全と健康を守るために動員されます。
今回の災害では?
令和6年の能登半島地震の際の医療体制については、具体的な詳細は限られていますが、一般的に災害時の医療体制は、救急車や医療施設の対応が通常時と異なることがあります。
災害発生時は、医療資源が逼迫し、病院や救急隊が極めて高い需要に対応する必要があるため、緊急性や重篤度に基づいて患者を優先するトリアージが行われることが一般的です。
このため、軽傷と見なされる場合、即座に入院や治療を受けられないこともあります。災害時の医療体制には、こうした制約や困難が伴うことがあり、それが今回のような悲しい事態を引き起こす原因となる場合もあります。
トリアージ?
緊急時のトリアージ(緊急度分類)の基準は何か?
緊急時のトリアージ(緊急度分類)の基準は、患者の症状の重症度や緊急性に基づきます。一般的には、以下のようなカテゴリーに分類されます:
- 即時治療が必要:重篤な状態で、即座の治療が必要な患者。
- 遅延治療が可能:安定しており、治療を少し待つことができる患者。
- 軽症:歩行可能で、比較的軽度の傷害を受けた患者。
- 治療が不可能または限界:非常に重篤で、救命率が低い、または死亡が確定している患者。
トリアージは、医療資源が限られた状況で最も効果的な医療を提供するために行われます。
よくよく思い返すと、医療系のドラマや漫画でも聞く言葉でしたね・・・。今回はこの判断に疑問が渦巻いてるってことですよね?
災害関連死について
災害の影響で死亡した場合、その死因は「災害関連死」と呼ばれます。これは自然災害やその他の大規模な災害によって引き起こされた、直接的または間接的な死亡を指します。災害関連死には、災害による直接的な影響(例えば、建物の倒壊による圧死など)だけでなく、災害によるストレスや医療体制の崩壊に伴う健康問題など、間接的な影響による死亡も含まれます。
病院の受入れ拒否の理由と基準は何か?
病院が患者の受入れを拒否する理由と基準には、以下のようなものがあります:
- 設備や資源の不足:必要な医療機器や治療に必要な資源が不足している場合。
- 専門的な治療が必要:特定の専門的な治療が必要で、その病院では提供できない場合。
- 容態の安定:患者の状態が比較的安定していて、緊急性が低いと判断される場合。
- 過剰な患者数:災害などにより、病院が過剰な患者数で対応できない状況の場合。
病院は、可能な限り多くの患者に適切な治療を提供するため、これらの基準に基づいて受入れを判断します。
今回は③と判断したんでしょうけど、X(Twitter) に挙げていた火傷の写真は正直見ていて悲惨なぐらいの火傷でした・・・。
X(旧:Twitter)上で飛び交っている意見
松下友樹さんが専門家としての意見(火傷の状態が悲惨ですので、苦手な方は注意してください)
医療機関の判断に対する法的な裏付けは?
医療機関の判断に対する法的な裏付けは、主に医療法や病院の診療規程、国の災害医療体制のガイドラインに基づいています。
これらの法律やガイドラインは、医療機関が患者の受け入れや治療に関してどのように判断すべきか、どのような基準やプロトコルを遵守すべきかを定めています。
また、緊急医療や災害医療の状況においても、これらの規則や法律に従うことが求められます。病院が患者を受け入れるか否かの判断は、法的な基準とともに倫理的な判断も伴います。
ちょっと複雑な面もあって、調べ切るのが難しかったです・・・。無知で申し訳ないです。詳細は厚生労働省の災害医療ページを貼っておきます。
まとめ
様々な意見があるかと思いますが、この事件に関しては、周知されるべきだし、風化させてはいけない内容化と思います。
しかし、災害時のイレギュラーな対応で、受け入れ側も大変な状況なのは分かりますが、人の命を左右する仕事に従事しているので、厳格な対応をしていただきたいです。
今回の判断が軽率な判断だったのか、そうでないのかについては、今後の発表を待ちたいと思います。
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