はじめに
023年の第4四半期に、欧州で風力発電の量が初めて石炭火力発電を上回る大きな変化が見られました。これはエネルギー移行における重要な節目と言えます。
この変化は、欧州全体で再生可能エネルギーへの移行が進んでいることを示しています。具体的には、ドイツ、フランス、デンマークなどいくつかの国では、新たな風力発電プロジェクトの入札が行われています。
しかし、経済活動の回復に伴い、短期的には石炭火力発電の量も増加する可能性があります。特に重工業の生産が増加する場合、エネルギー消費が増え、その結果として化石燃料による発電量も増加する可能性があります。
欧州では風力発電が石炭火力発電を上回ったということで、かなり注目されているみたいですね。ここではそもそもどんな観点から再生可能エネルギーに注目されているかをまずは説明し、最後は日本における風力発電みたいな感じで〆れたらと思ってます。
SDGsとカーボンニュートラルの基本
SDGsの概要と目標
SDGs(持続可能な開発目標)は、2015年に国連サミットで採択された目標で、2030年までの達成を目指しています。SDGsは、貧困の撲滅、飢餓の解消、健康と福祉の向上など、17の目標を包含しており、これらは相互に関連しています。
目標
- 貧困をなくそう
- 飢餓をゼロに
- すべての人に健康と福祉を
- 質の高い教育をみんなに
- ジェンダー平等を実現しよう
- 安全な水とトイレを世界中に
- エネルギーをみんなにそしてクリーンに
- 働きがいも経済成長も
- 産業と技術革新の基盤をつくろう
など、残りの目標もより良いものを目指す感じになってるので気になる方はこちらをどうぞ。
カーボンニュートラルとは何か
カーボンニュートラルは、人間活動による温室効果ガス(主に二酸化炭素)の排出量を減少させ、その残りを植林などによって吸収することで、実質的な排出量をゼロにすることを目指す概念です。
この目標は、地球温暖化の進行を抑え、気候変動の影響を最小限に抑えるために重要です。多くの国や企業がカーボンニュートラルを目標に掲げており、再生可能エネルギーの活用、エネルギー効率の向上、持続可能な森林管理など、様々な手段を取り入れています。
SDGsの達成には、カーボンニュートラルへの取り組みが不可欠です。地球環境を守るためには、国や企業、個人が共同して目標に取り組む必要があります。
大きく世界的にやっていかないと実現不可能な問題ですからね。
各種発電技術のざっくりとした説明
原子力発電
メリット:大気汚染物質を排出せず、CO₂排出が少ない。燃料コストが比較的安定している。
デメリット:使用済み核燃料の処理が難しく、事故時の影響が甚大。安全対策に高いコストが必要。
バイオマス発電
原理:有機質の廃棄物や植物を燃料として使用し、燃焼またはガス化により電力を生成。
展望:廃棄物の有効利用として注目されており、循環型社会の構築に貢献可能。
火力発電
現状:化石燃料(石炭、天然ガス、石油)を燃焼させて発電。
課題:CO₂など温室効果ガスの排出が環境問題として大きな課題。
核融合発電
特徴:水素同士が融合してヘリウムを生成し、その過程で大量のエネルギーを放出する。
展望:理論上はクリーンな無限エネルギー源として期待されているが、現在はまだ実用化に至っていない。
水力発電
特徴:水の落差や流れを利用してタービンを回し、発電する。
メリット:安定しており、CO₂排出が少ないクリーンなエネルギー源。
地熱発電
特徴:地下の熱エネルギーを利用して発電。
日本の潜在力:火山国である日本には豊富な地熱資源があり、大きな潜在力がある。
太陽光発電
メリット:再生可能でクリーンなエネルギー源。日照がある限り発電可能。
デメリット:天候に左右されやすく、設置コストが比較的高い。
仕組み:太陽の光エネルギーを直接電気に変換する太陽電池を用いたシステム。
風力発電
特徴:風の力でタービンを回して発電。
陸上と洋上:陸上では設置場所に制限があるがコストが低い。洋上ではより強い風を利用できるが設置コストが高い。
展望:特に洋上風力は将来的な発展が期待されている。
洋上風力
日本は海に囲まれていて、洋上の方が風力も強いし、土地も比較的邪魔しないし、ということで注目されているみたいですね。着床式と浮体式があるみたいで、着床式の方がコストが少ないみたいです。(当たり前だろって感じすが・・・)
秋田は洋上風力が多い?
産総研マガジンさんの情報によると促進区域(秋田県能代市、三種町及び男鹿市沖、秋田県由利本荘市沖(北側・南側)、千葉県銚子市沖)になっているみたいですね。
2年以上前から、活動されている話しとのことですが、秋田住んでるのに、知りませんでした。
欧州で風力発電が石炭火力発電を上回ったっていう記事を見た時、日本だと難しいのかな?と思ってたんですけど、洋上に設置するプロジェクトが進んでたんですね・・・。土地面積的にどうなのかなぁ・・・って記事を見た時から疑問だったので・・・。
再生可能エネルギーの実際:システムと仕組み
太陽光発電の仕組み
- 太陽電池の原理:太陽電池は「n型半導体」と「p型半導体」を組み合わせて作られています。これらの半導体に太陽光が当たると、電子が動き出し電気が発生します。
- 太陽電池モジュール:複数の太陽電池を組み合わせたもので、これがソーラーパネルとして知られています。
- パワーコンディショナ:太陽光発電で生じる直流電力を、一般的に利用可能な交流電力に変換します。
- 系統連系システム:商用の電力線に接続し、発電した電気をバッテリーに蓄えたり、そのまま利用します。
水力発電の仕組み
- 原理:水の流れのエネルギーを利用して発電力を生成します。水を高いところから低いところへ流し、その勢いで水車やタービンを回転させて発電します。水力発電の種類には、ダム式、落差式、揚水式などがあります。
風力発電の仕組み
- 原理:風力発電は、風の運動エネルギーを利用して発電します。風がタービンの羽根を回転させ、その運動エネルギーが発電機によって電力に変換されます。
- タービン技術:風力タービンには、水平軸タービンと垂直軸タービンの2種類があり、それぞれ風を捉える方法や設置環境が異なります。最近では、より効率的な発電を目指して技術開発が進められています。
これらの再生可能エネルギー源は、環境に優しい持続可能な電力供給源として、今後も重要性が高まっていくでしょう。特に、太陽光発電と風力発電は、技術の進歩により、より効率的で安価なエネルギー源としての位置づけが強まっています。
まとめ
日本のエネルギー政策は、2030年および2050年の目標に向けた方針に基づいています。
この政策は、カーボンニュートラルの実現を目指し、エネルギー源の多様化と安定供給を重視しています。具体的には、再生可能エネルギーの主力電源化を推進し、原子力発電の安全性の確保と廃炉の効率的な進行、廃棄物処理の問題解決に取り組んでいます。
また、サプライチェーンの維持・強化、国際のエネルギー安全保障、原子力発電の社会的信頼の回復、及び環境への配慮を中心に取り組んでいます。
エネルギー変革への道は、発電方法の選択と未来への影響が重要です。
資源エネルギー庁は、原子力発電の安全性向上、廃炉や放射性廃棄物処理の推進、再生可能エネルギーの導入拡大を含むカーボンニュートラルの目標達成に向けた多角的なアプローチを進めているみたいです。
私自身、こういった環境改善やエネルギーの発電に対して、知識があって、深いところを追求出来ればよかったのですが、お粗末な内容に感じた方はご容赦ください。
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