事故から8年、軽井沢スキーツアーバス事故を風化させないために: 悲劇の詳細と影響

目次

軽井沢スキーツアーバス事故の概要

軽井沢スキーバス転落事故は、2016年1月15日に発生した重大な交通事故です。この事故は長野県軽井沢町の国道18号碓氷バイパスで起き、スキーツアーに参加していた大型バスが道路脇のがけ下に転落しました。この事故で大学生13人を含む合計15人が亡くなり、多数の負傷者が出ました。

事故後の調査で、バスの運行会社の社長と当時の運行管理者が業務上過失致死傷の罪で実刑判決を受けましたが、両被告は控訴しています。事故は日本の交通史上でも特に悲惨なものとして記憶されており、事故現場には慰霊碑が設けられ、遺族や関係者が献花や黙とうを捧げています。

遺族の中には、事故の風化を防ぎ、安全なバス運行の重要性を訴え続ける人々もいます​​​​。

藤巻

今回Yahooニュースで遺族代表の方がこの事故について、風化させないために・・・とおっしゃってて、そういえばもう8年になるのか・・・と思い取り上げさせていただきました。

事故現場と原因について(ざっくりと説明します)

概要

軽井沢スキーバス転落事故の原因と詳細については、いくつかの重要な要因が指摘されています。この事故は、2016年1月15日に長野県北佐久郡軽井沢町で発生しました。事故は国道18号碓氷バイパスの入山峠付近で、大型貸切バスがガードレールをなぎ倒して道路脇に転落し、乗員乗客41人中15人が死亡しました。

主な原因

  1. 運行管理の不備: 貸切バス事業に参入したばかりの警備会社が運行を担当しており、勤務体系や運行計画の管理、運転者の健康状態の確認などに問題があったとされています。
  2. 運転の問題: 事故当時、バスは制限速度を大きく超過しており、ガードレールに接触した後、制御不能となりました。事故現場は緩やかなカーブで、制限速度であれば耐えられたとされていますが、事故の時は時速約100キロメートルで走行していたと見られます。
  3. 道路の状態: 事故当時、路面は凍結していなかったものの、バスは異常なスピードで走行しており、そのために事故が発生したと考えられています。

この事故は日本のバス運行の安全性に関する議論を呼び起こし、運行管理や運転者の勤務体系に関するルールの見直しにつながりました。事故の影響は深く、運送業界全体に対する安全基準の見直しを促すきっかけとなりました。

被害者と生存者について

軽井沢スキーバス転落事故の被害者と生存者については、事故により多くの命が失われ、生き残った人々にも深い影響を与えた悲劇です。

事故の生存者について

事故の生存者たちは、バスが衝突した瞬間に気を失い、意識が戻った時には既に土の上に倒れていたと証言しています。多くの乗客が事故直前にバスの異常な運転に気付きつつも、事故を回避するための行動を取ることができませんでした。生存者の中には、友人が亡くなっていることに気づいたときの衝撃を証言しています。

小室結さんについて

一方で、事故の犠牲者の中には、早稲田大学の4年生であった小室結さんが含まれていました。彼女は、その美しさや才能、そしてスキーを楽しみにしていたことで注目され、その死に多くの人が悲しみに打ちひしがれました。

小室結さんの通夜には約1,200人が参列し、長い列ができたと報告されています。小室結さんは将来の夢を持ち、国際的な仕事に興味を持っていたことが知られています​​。

遺族会の代表、田原義則さん

遺族の中には、事故をきっかけに社会的な変革を求める活動を行っている人もいます。例えば、田原義則さんは遺族会の代表として、事故の真相究明と安全のための活動を行ってます。

軽井沢スキーバス転落事故の被害者と生存者に関しては、深刻な影響を受けた多くの人々の物語があります。生存者の中には、事故の衝撃で意識を失い、気づいたときには既に土の上にいたという証言があります。

また、この事故で亡くなった田原寛さん(当時19歳)の父親である田原義則さんは、遺族として活動を続け、事故の真相究明と安全なバス運行のための社会的変革を目指しています​​。

まとめ

このように、軽井沢スキーバス転落事故は多くの人々の人生に影響を与え、その後の安全基準や法律の改正につながるなど、社会的な意味でも大きな影響を与えました。遺族の方々は、事故を風化させずに真相を明らかにし、再発防止に努めるために活動を続けています。

参考…長野放送

安全対策と法的変更への道

軽井沢スキーバス事故を受けて日本政府は、貸切バスの安全性向上のために様々な対策を実施しました。

これらの対策には、貸切バス事業者と運行管理者の遵守事項の強化、法令違反の早期是正、監査の実効性向上、旅行業者との関係強化、ハード面の安全対策の促進などが含まれます。

また、道路運送法の改正も行われ、貸切バス事業許可の更新制の導入、不適格者の再参入阻止、監査機能の補完、罰則の強化などが行われました。これらの対策は、事故の再発防止と公共交通機関の安全性向上を目的としています​​。

詳細…内閣府HP

藤巻

まとめようと思ったんですけど、内閣府HPがかなり分かりやすく図解もしているので、よかったらどうぞ。

格安スキーツアーであった背景について

以降はWikipediaより情報を抜粋し、情報を整理していきますね。

スキーツアーの料金は格安であった。(1泊3日や2泊4日で1.3 – 2万円弱)今の時代と物価感が違うので、なんとも言えないのですが、未だと東京から日帰りで8000~13000円ぐらいのツアーがありましたね。

関係会社の委託関係図

Wikipediaにいい感じの表があったので、引用させてください。画像をもとに説明していきますね。

関係会社

ツアーが格安なのは経費が少ない

まずバス運行会社のイーエスピーは国が定める基準(約27万円)を下回る金額(約19万円)で請け負っていたとのことで、理由が下限の金額を意識してなかったやバスを走らせないとコストがかさむ、ようやく仕事がきた、といった背景があったらしいです。

またツアー会社側(今回ですとキースツアー、厳密に言うとトラベルスタンドジャパン)に対しても強く言えないのが、現状とのことをイーエスピーは言ってますね。

キースツアーからトラベルスタンドジャパン経由で安い金額でお願いされる

会社キースツアーからバスの手配を依頼されたトラベルスタンドジャパンは、キースツアーから「今年は雪が少なくて客が少ない。客がなかなか集まらないので当面は低い値段でやってもらえないか」「雪が増えて客が集まれば運賃を上げる」と依頼されていた背景があるみたいです。

そのため運賃が基準額を下回っているのは認識していたっぽいですね。

藤巻

この件では、バス運行会社も激しい価格競争とツアー企画会社の格安で提供するといった背景が事故を引き起こしたのかと思います。我々の消費者も格安であることへの疑問を持つ必要がある、といった意見があって、それは大事なことだなと思いました。

藤巻はこういう時、料金設定をどうする?

私は基本的に最安のところを選ぶので、ある意味調べてていい教訓になりましたね。欲しいアイテムの類似品とかも基本的に安いのを探して、これで自分の要件を満たしているかどうかを吟味したりっていうのが多いですね・・・。

結局安いものには裏があったりして、上手くいかない時もかなりありましたね・・・。これから旅行する時は、こういう事例もあるということを考えて選びたいと思います。

真の原因について、バス運行会社イーエスピーについて

事故現場とツアー工程について不審な点

1. 事故現場の状況

  • 事故は碓氷バイパスで、暗闇の左カーブで発生。
  • 街灯がなく、視界が限られていた。

2. バス会社の見解

  • バス会社社長は碓氷バイパスを怖い道とみなし、通常は高速道路を使用。
  • 碓氷バイパスはカーブが多く、スキーツアーには使用しない。

3. バイパス特性

  • 群馬側はカーブがきつく、事故多発地域。
  • 群馬側からは急カーブ終了後の下り坂でスピードが出やすい。

4. 事故統計

  • 2000年以降、碓氷バイパスで少なくとも10件の死亡事故発生。

5. ツアーの行程と変更

  • ツアー行程表には安全基準を満たす走行距離記載。
  • 事故現場は予定経路と異なる。

6. 道路運送法違反

  • 運転手が報告せずにルート変更は違法。

7. 運転手の技術と説明不足

  • 運転手は以前小型バス運転経験が多く、大型バスに不慣れ。
  • 乗客に対する説明が不明瞭。

8. 運行指示書の不備

  • 運行指示書にはルート記載なし。
  • 国土交通省の特別監査で不備が指摘された。

9. ルート変更の報告不備

  • 事故が発生したツアーでは、運転手によるルート変更の報告がなかった。
  • 乗客は出発前に不明瞭な説明があり、運転手も同様にルートを変更した可能性がある。

10. バス会社の利益関連情報

  • 事故車の運転手と交代要員の運転手が、高坂サービスエリアの混雑を理由に、高速道路を利用せずに国道18号を通るルート変更を行った可能性がある。
  • 高速道路を利用せず一般道を選択することで、高速代が減少し、差額分はバス会社の利益になる。
  • バス会社社長は「経費削減のために下を走れということはないが、目的地に早く着きすぎないよう一般道を使うことはある」と述べている。

運転手の技量不足として挙げられてる問題点

  • 運転手は以前の勤務先で主に小型バスを運転しており、大型バスの運転経験は不足していた。
  • 深夜業務の経験も限られていた。
  • イーエスピーの幹部によれば、「高速道路だけで、一般道はやらせないようにしていた」との説明がある。
  • 運転手はイーエスピー入社時に「大型バスの運転は不慣れ」と伝えており、2回の研修を受けて大型バスの運行業務に就いた。
  • 事故の日は4回目の大型バスの乗務だった。
  • バス会社の営業部長によれば、研修は同僚の運転する近郊のスキーツアーに同行し、現地に到着後、客を乗せずに周辺の山道などを走らせる形で行われた。
  • 通常、路線バスの乗務員研修には経験者でも最低3か月の期間が必要。
藤巻

これ邪推かもしれないですけど、運転手の人がルート変更しなければいけなかった理由と、かなりの速度を出していた点、これらを加味すると会社側からの圧力的なものがあったんでしょうかね?そもそも研修も満足に受けさせないで、ほっぽりだすのもどうかと思いますよ。人の命がかかってる仕事なんですからね・・・。

まとめ

遺族の方々が、防げない事故ではなかったのではないか?といった意見を目にして、今調べ終わった身としては、確かにその通りだと思います。

正直な話し一概にここが悪い!って部分は言えないのかなって思ってます。全部酷いと思ってますね。ツアーの企画会社もバスの運行会社も、運転手に関しては、ちょっとかわいそうな部分もあるかと思ってます。

実際はどうだったかは、今は知る由もないんでしょうけど、予め用意していた、高速道路を使用していたら、今回の事故は発生しなかったと思います。

この事件は確かに風化させてはいけない事件の一つだと思います。また我々も普段何気なく利用する公共交通機関への疑問を常々持って、考えて選択しなければいけないということを気づかせてくれている事件とも思います。

亡くなられた方達へご冥福をお祈り申し上げると共に、再発防止の精神を忘れないようにしたいです。

藤巻

本当にバスの運転手が、独断で勝手にルート変更して、なにかのミスを帳消しにしようとしていたのであれば、それは運転手が悪いんでしょうけど、調べ終わって思うのはバス運行会社への不信感ですかね・・・。

藤巻

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