はじめに
私は時折、認知能力が悪くなっているのではないか?と思う時があります。
これに関しては、認知能力だけではなく、例えば目の見え方がおかしくなっているように思える(視界欠損)などの、実際病院に行ってみたら、杞憂で終わったといったことが多々あります。
みなさんもこれらの事象は経験したことがあるのではないでしょうか?
アルツハイマー型認知症 も、その一環で時折、自分の認知能力に疑問を覚えることがあります。
ただ、念のため病院にいくことは間違いでもないし、むしろいいことなのかな?とも思うので、皆さんも不安を感じたらすぐに病院へ行くことを心がけてください。
アルツハイマー型認知症 の新薬レケンビの開発背景
レケンビの開発背景と アルツハイマー型認知症 治療への貢献
アルツハイマー病は、記憶や認知機能の低下を引き起こす進行性の脳疾患です。従来の治療法では、症状の緩和に焦点を当てていましたが、病気の進行を遅らせることはできませんでした。この限界を克服するため、エーザイ社とバイオジェン社は、疾患修飾薬としてレケンビ(一般名:レカネマブ)の開発に着手しました。
レケンビは、アルツハイマー病の原因の一つであるアミロイドβの蓄積に直接作用することで、病気の進行を遅らせることが期待される薬剤です。特に、アミロイドβの中でも神経毒性が高いとされるプロトフィブリルやアミロイド斑に結合し、これらを脳内から取り除くことにより、アルツハイマー病の進行を抑制します。
研究開発の過程と課題の克服
レケンビの開発過程では、多くの課題に直面しました。その一つが、アミロイドβを効果的に除去しつつ、患者の安全性を確保することでした。臨床第3相試験「クラリティ AD 試験」では、1,795人の患者を対象に、レケンビの安全性と有効性を評価しました。この試験では、レケンビの投与によりアミロイドβが顕著に減少し、全般臨床症状の悪化が27%抑制されるなど、症状の進行を約7.5カ月遅らせる効果が確認されました。
レケンビの投与における副作用
しかし、レケンビの投与には副作用のリスクも伴います。特に、アミロイド関連画像異常(ARIA)と呼ばれる副作用があり、これは治療の初期に見られることが多く、頭痛などを引き起こすことがあります。エーザイ社は、MRI検査を治療の開始前と治療中に定期的に行い、ARIAをモニタリングすることで、この副作用の管理に努めています。
レケンビの承認と今後の展望
2023年7月、米国での正式承認を受け、9月には日本でも承認されたレケンビは、「アルツハイマー病による軽度認知障害、および軽度の認知症の進行抑制」の効能・効果で期待されています。エーザイ社は、レケンビによる治療の準備を急ピッチで進めており、アルツハイマー病治療の新たな希望として注目されています。
レケンビの開発は、アルツハイマー病治療における大きな進歩を象徴しています。今後、レケンビがどのように患者の生活に影響を与え、アルツハイマー病の治療風景を変えていくのか、その動向が注目されます。
レケンビの作用機序と アルツハイマー型認知症 への影響
レケンビ(一般名:レカネマブ)は、アルツハイマー病(AD)治療の新たな地平を開く治療薬として、エーザイ株式会社とバイオジェン・インクによって共同開発されました。この治療薬は、アルツハイマー病の根本的な原因の一つであるアミロイドβの蓄積に直接作用します。
アルツハイマー型認知症 におけるアミロイドβの役割
アルツハイマー病の発症には、脳内にアミロイドβプロテインが異常蓄積し、プラークを形成することが関与しているとされています。これらのプラークは、神経細胞間の通信を妨げ、神経細胞の機能低下や死を引き起こし、結果として認知機能の低下を招きます。
レケンビの作用機序
レケンビは、可溶性アミロイドβ凝集体(プロトフィブリル)に選択的に結合し、さらにAβプラークの主要構成成分である不溶性アミロイドβ凝集体(フィブリル)にも結合します。これにより、脳内のAβプロトフィブリルおよびAβプラークを減少させることが可能となり、アルツハイマー病の進行を抑制し、認知機能と日常生活機能の低下を遅らせる効果が期待されます。
他のアルツハイマー病治療薬との比較
従来のアルツハイマー病治療薬は、症状の緩和や認知機能の一時的な改善に焦点を当てていましたが、病気の根本的な原因に対処するものではありませんでした。レケンビは、アルツハイマー病の原因物質であるアミロイドβに直接作用し、病気の進行を遅らせることを目的とした、世界で初めてかつ唯一の治療薬として位置づけられています。
レケンビの承認とその作用機序は、アルツハイマー病治療における新たなアプローチを示しており、今後の治療法の発展に大きな影響を与えることが期待されています。この治療薬の登場により、アルツハイマー病の早期診断と治療の重要性が一層強調されることとなり、患者とその家族に新たな希望をもたらすことになるでしょう。
参考…エーザイ株式会社
アルツハイマー型認知症 新薬 レケンビの値段は?
レケンビ(一般名:レカネマブ)の薬価が、中央社会保険医療協議会総会で以下のように設定されました。
- 200mg 2mL 1瓶:4万5777円
- 500mg 5mL 1瓶:11万4443円
これにより、1人当たりの年間薬剤費は約298万円となる見込みです。レケンビの市販後の費用対効果評価では、「価格調整範囲の特別ルールを設ける」ことと、「介護費縮減効果については『勘案する場合・しない場合』それぞれの分析結果を踏まえて、対応を改めて中医協で検討する」という特別対応が図られることになります。
この薬価設定は、レケンビがアルツハイマー病の進行を遅らせる効果を持つ画期的な医薬品であること、そして適切な類似薬が選定できないために原価計算方式で設定されたことを反映しています。この中には45%の有用性加算(I)(新規作用機序医薬品であり、治療法の著しい改善が認められる)も含まれています。
レケンビの薬価は、米国での設定価格と比較しても、アルツハイマー病治療薬としては高額な部類に入ります。これは、レケンビが提供する治療の新規性と効果を反映したものであり、アルツハイマー病に対する新たな治療選択肢としての価値を示しています。しかし、その高額な薬価は医療保険財政に与える影響や、患者への経済的負担の観点からも、今後の議論の焦点となるでしょう。
ちょっと適正価格が分からないので何とも言えませんが、安く無いですよね・・・。また進行を遅らせる薬のため、継続使用を求められるため、この価格で毎年のコストを考えると少し現実的ではないのかもしれません・・・。
最期に
アルツハイマー病に関しては、僕は全然知らなかったので、今回新薬が出たということで、調べさせていただきました。
福本伸行さんの作品で少々ネタバレが含まれるので注意してください。
丁度中学生の時ですかね、当時雀龍門をネット麻雀として、プレイしていた時があって、その当時ハマっていた作品がアカギですね。
アカギから読んだのですが、どうやらアカギは福本伸行さんの天という作品にサブキャラクターとして登場する人物で、人気がでたことから、アカギ単品で若かりし頃を描いた作品となっています。
その時にアカギが最終的にアルツハイマーになってしまうというストーリーで、最後に安楽死を選ぶんですが、死よりも恐れた自我の崩壊というのを、ストーリーで描かれていて、非常に考えさせられるものでした。
ちなみに私は、天の最後、アカギの葬式でかなり泣いてしまいました。
それからアルツハイマー型認知症というものの恐ろしさと、自分がそのケースに該当するのではないか?といった疑心暗鬼に陥るようになってしまいました?させてくれた?
なんにせよ今回の件は新薬が出たから、そういった情勢が少し変化したのかな?って思って調べたんですけど、革新的なものというわけではなさそうですね・・・。
使用感や費用感といったあたりにも今後次第といったところでしょうか?
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